消印(けしいん)とは、文書に収入印紙(しゅうにゅういんし)を貼ったときに、その印紙と下の文書にまたがって押す印のことをいいます。
ハガキと切手にまたがって押される印のことも「消印」と呼びます。
消印の使用例
消印が押されることで、印紙や切手がすでに使用済みであることがわかり、再使用を防ぐことができます。
目次
- 消印を押すのはこんなとき
- 消印の押し方
- 契約書に消印をする方法
- 領収書に消印をする方法
- 収入印紙とは
- 印紙税額について
- 印紙税の負担者はだれ?
- 収入印紙を貼り忘れたらどうなるの?
- 消印を忘れたらどうなるの?
- 切手やハガキに押される消印
- 郵便の「消印有効」とは?
消印を押すのはこんなとき
消印は、文書に貼り付けられた「収入印紙」や「切手」が使用済みであることを示すときに押します。
例えば、以下のような文書に押します。
- 収入印紙が貼られた契約書
- 収入印紙が貼られた領収書
- 収入印紙が貼られた手形
- 切手が貼られたハガキ・封筒
収入印紙と切手は見た目がよく似ていますが、下記のように役割が違います。
切手
郵便事業で行われるサービスの料金納付の証として、ハガキや封筒などの郵便物に貼る。
収入印紙
印紙税を納めるために契約書や領収書などの文書に貼る(略して「印紙」と呼ばれる)。
消印の押し方
消印は、印紙・切手が使用済みであることさえわかればよいので、必ずしも文書に使用したハンコを使う必要はありません。
シャチハタや日付印、屋号の入った角印などを使っても問題ありません。
また、ボールペンなどで署名するのも良いとされています。
消印は、印紙と文書にまたがるように押す必要があります。
消印OKの例
ただし、鉛筆やシャープペンなど文字が簡単に消せるものや、線を付けただけのものは正式には無効となるので注意してください。
〇の中に「印」と書く丸印記号も無効とされています。
収入印紙と文書にまたがって押すことを「割印」と呼ぶ方がいますが、厳密には消印と割印は異なるものです。割印について詳しくはこちら
契約書に消印をする方法
ある一定の金額以上が記載された契約は印紙税の課税対象となるため、収入印紙が必要です。
不動産に関わる契約・請負に関する契約・手形・株券など、契約の種類によって印紙税額が変わります。
あらかじめ国税庁の一覧表をチェックしておきましょう。
印紙税額の一覧表(その1)第1号文書から第4号文書まで|国税庁
印紙税額の一覧表(その2)第5号文書から第20号文書まで|国税庁
契約書の収入印紙を負担する人・消印を押す人は?
契約書の収入印紙代は文書の作成者が負担します。
契約書を複数人で共同作成した場合は折半するのが一般的です。
消印は文書の作成者または代理人が押すことが普通で、共同作成の場合は全員分でなく1人分でOK(もちろん全員で押しても良い)。
契約書の収入印紙を貼る場所・消印の仕方は?
収入印紙は契約書の左上など余白に貼るのが一般的ですが、厳密な規定はありません。
消印は、紙と収入印紙の模様部分にまたがるように押します。
シャチハタやゴム印、認印でもOKです。もし手元にハンコが無いならボールペンでも署名できます。
原本と控えの2通以上ある契約書はどうする?
原本と控えなど、同じ内容の契約書が複数ある場合、全てに印紙を貼る必要があります(印紙税法の対象なら)。
1通だけ貼ればよい、ということはありませんので注意してください。
領収書に消印をする方法
領収書の収入印紙を負担する人・消印を押す人は?
5万円以上の支払いがあるときは、領収書やレシートに収入印紙を貼る必要があります。
一般的に、領収書を発行するお店や会社が負担・消印をします(5万円以上100万円未満で200円の印紙税)。
領収書の収入印紙を貼る場所・消印の仕方は?
領収書に印紙を貼り付け欄があればそちらに、なければ空いたところに貼ってOKです。
消印は、領収書と印紙の模様部分にまたがるように押します。はんこはシャチハタでもいいですし、手元にハンコがないならボールペンで署名でも可。
個人の買い物レシートに印紙が貼られていたら…
処分して構いません。お店側が印紙税を納付するために貼っているだけで、個人の利用者には提出義務はありません。
収入印紙とは
収入印紙とは、印紙税を納めるために契約書や受取書(領収書など)に貼る証票のことです。
ある一定金額を超える文書を課税対象としており、金銭のやり取りが発生する契約書や領収書などに貼ります。
電子契約書には印紙税はかからないので注意してください。
印紙税額について
印紙税は文書の種類と金額によって決まっています。全部で20種類の文書が該当し、それぞれ金額帯で税額が定められています。
以下の国税庁の一覧表でチェックできます。
印紙税額の一覧表(その1)|国税庁
印紙税額の一覧表(その2)|国税庁
例えば、領収書の印紙税なら下記のようになっています。
| 受取金額 | 印紙税額 |
|---|---|
| 5万円未満 | 非課税 |
| 5万円以上100万円以下 | 200円 |
| 100万円を超え200万円以下 | 400円 |
| 200万円を超え300万円以下 | 600円 |
| 300万円を超え500万円以下 | 1千円 |
| 500万円を超え1千万円以下 | 2千円 |
| 1千万円を超え2千万円以下 | 4千円 |
| 2千万円を超え3千万円以下 | 6千円 |
| 3千万円を超え5千万円以下 | 1万円 |
| 5千万円を超え1億円以下 | 2万円 |
| 1億円を超え2億円以下 | 4万円 |
| 2億円を超え3億円以下 | 6万円 |
| 3億円を超え5億円以下 | 10万円 |
| 5億円を超え10億円以下 | 15万円 |
| 10億円を超えるもの | 20万円 |
| 受取金額の記載のないもの | 200円 |
収入印紙の購入
郵便局やコンビニなどで買えますが、コンビニは200円までしか置いてないことが多いため、大きい額面をまとめて買いたい場合は郵便局がオススメです。
印紙税の負担者はだれ?
印紙税法では、「文書を作成した人」が負担すると規定されています。
契約書であれば文書を作成した双方が連帯して納税を行うため、普通は折半にするケースが多いです。
領収書などの受取書では、受領者が負担するのが一般的です。
収入印紙を貼り忘れたらどうなるの?
印紙を貼り忘れてしまうと、納税義務を果たさなかったことになります。
この場合は過怠税が課され、収入印紙の金額の3倍を納める罰金が科せられます。
ただし、自主的に申し出た場合は1.1倍に減免されることがあります。
消印を忘れたらどうなるの?
「収入印紙を貼ったが消印をしていなかった」場合、印紙税と同額の過怠税が課されます。
(例:200円の収入印紙に消印がない → 200円の罰金)
消し忘れで無駄な罰金を払わないように気をつけましょう。
切手やハガキに押される消印
ハガキを投函するとき、郵便局で日付が入った消印「日付印」が押されます。
再利用を防ぐだけでなく、どこの郵便局でいつ受け付けたかを示す役割もあります。
郵便局では、これを「証示印(しょうじいん)」と呼んでいます。
証示印の豆知識
上段:郵便局名
真ん中:年月日
下段の「12-18」は、12時~18時のあいだにポストを収集したことを示しています。
郵便の「消印有効」とは?
クイズや懸賞、入試の願書などで見かける「◯月◯日当日消印有効」は、「郵便物の消印が◯月◯日以前であれば応募受付する」という意味です。
締切日に間に合うよう投函してあればOKで、届いているかどうかは関係ありません。
なお、「必着」と書かれている場合は、期限までに届いていないと受付不可になりますので注意しましょう。
まとめ
消印は、収入印紙や切手が再使用できないようにするために押される印で、貼った紙や台紙(契約書・領収書など)にまたがって押すのが特徴です。
書類に貼った収入印紙の「貼り忘れ」や「消印し忘れ」は罰金の対象になるため気をつけましょう。
また、郵便物に押される「日付印」も広い意味で消印と呼ばれますが、郵便法では「証示印」と呼ばれる別の名称を持つことも覚えておくと便利です。
もし契約書や領収書に貼った印紙の消印を忘れても、あとから消印を押すことはできます。
ただし法律上は「貼ってあったのに消印してなかった」と判断されると過怠税が発生しますので、必ず貼ったらすぐに消印まで済ませるのが安心です。

